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「黒川さん...だっけ、よろしくね。」
流暢な日本語だった。
金髪の下から見えるちらりと見える眼に私は何故か怖さを覚えて。
「え、ええ。よろしく。」
不自然に目をそらしてしまう。
金髪ハーフは後ろの席に座った。
ドクンドクン
心臓がうるさい。
これはなに?警告音?
今まで感じたことのない感覚に驚き、できるだけ西園寺亜蓮に関わらないようにつとめた。
はずなのだけど。
後からつんつんとつつかれた。
気の所為、気の所為。
トントン
今度は確実に肩を叩かれた。
「ねえ、黒川さん。
俺、まだ教科書貰ってなくて、今日1日横の席に行くから見せてもらってもいいかな?」
「え?」
「先生が近くの席のやつに頼めって。
俺の横の席も、黒川さんの席の隣も今日はお休みみたいだし、お願いできるかな?」
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