【End Day's】 序章:アナタ

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【End Day's】 序章:アナタ

 神様の書斎。  宇宙の果てに存在しているらしい、創造神の一柱が所有している箱庭の名称。  其処を訪れた、或いは最初から其処に居たアナタは、見覚えのない一冊の本を本棚から見つけては何の躊躇いもなくソレを手に取った。  手の平サイズのソレは、神様が創り上げた世界の一つ、通称〈深海図書館〉で館長を務めている女性の、紅玉を思わせる瞳と同じ色をしており、表には「End Day's」とだけ記されている。 「終わり、日々……終わりの日々?」 タイトルからはどんな物語なのか想像することが出来ず、本に興味を持ったアナタは神様が留守にしているのをいいことに、ふかふかのソファーに腰を沈め、表紙に手を掛けた。 「さぁ、読者(しょくじ)読書を始めよう」
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