この物語はアルジェリア

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この物語はアルジェリア

この物語はアルジェリア地中海沿岸西部の街オラン(カミュのペストの舞台となった街)郊外のアルズーという港町で建設された液化石油ガス(ジャンボLPG)工場で、一九八二年から一九八三年にかけて、アルジェリア人の技術指導をしたときの体験記である。 当時私はポー(Pau)という小さな街に住んでおり、職探しをしていた。ポーがどこにあるかと言えば、フランスはパリから六00キロメートル南西に下ったボルドーから、さらに二00キロメートル離れた小さな大学都市で、そこからさらに二00キロメートル東に行くと航空産業で有名なトゥールーズがあり隣町はカトリック信者の聖地ルルドがある。そんな大都市の狭間にあり年金生活者が多く、バカンス客の避暑地という町がポーの一面である。 なぜなら、年中暖かいし、五月にはバイヨン、ビアリッツなどの大西洋海岸が海開きをし、ヌーディストたちが華麗に闊歩する。同じ時期にまだピレネー山脈ではスキーが楽しめる。ピレネーの山中には観光立国アンドラがあってここもすばらしい。
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