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高速道路は、右へ左へとうねうね曲がり、合流と分岐を繰り返す。 その表面を車は滑らかに走る。 高層ビルや企業の看板が放つ、ぎらついた光が現れては僕たちの両側を通り抜けて後ろに流れていく。 「しかし、お前んとこの海の家が潰れちまうとはね」 「そういう、お前のところの居酒屋はどうなんだよ?」 「まだやってるよ」 「えっ!マジで?あの汚い居酒屋が?」 「汚い言うんじゃねーよ。お前もよく来てたじゃねえかよ」 「あんまり覚えてないんだよな。おれがつくった焼きそばの方がいけてるんじゃないの?」 「衛生法上問題がある焼きそばより、うちのつまみのほうが断然いけてるだろ」 以前、毎日のように亮太の家の店に通っていた。 正確には、酔っ払った親父を迎えに来ていただけなのだが。
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