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「だって、助けてくれそうな気がしたから」
救急隊員に質問されると、杏奈ちゃんは困った顔をしながらもはっきりと言った。
私も、なぜ杏奈ちゃんが私達のコテージに来たのか気になっていた。
杏奈ちゃんがうちのコテージに来るまでには3軒のコテージの前を通る。 普通なら1番近いコテージの人に声をかけそうなものなのに。
お祓い師の三井さんがいるコテージに助けを求めるなんて、杏奈ちゃんすごすぎる!
杏奈ちゃんの言葉を聞いても、救急隊員はまだ疑いの目を三井さんに向けている。
三井さんはポケットから名刺を取り出し救急隊員に渡した。
「父の名刺です。 私は宮司でお祓い師でもある父に指導を受けながら、お祓い師としての修業をしています。
救急隊員は名刺を見て、ハッとした顔をした。
「すみません。 念の為にお父様と連絡を取らせて頂いてよろしいですか?」
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