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「君がそう言うなら大丈夫だろう。
杏奈ちゃんだったかな。 病院に着くまでの間、お父さんとお母さんの事について教えてくれる?」
救急隊員が杏奈ちゃんに、両親の年齢や住所など細かい事を質問すると、杏奈ちゃんは一つ一つきちんと答えている。
「もうすぐ受け入れ先の病院に着くよ。 杏奈ちゃん、お父さんとお母さんのカバンを持ってついて来て。 藤原さん、杏奈ちゃんの事を頼みます」
コテージから15分程のところにある市民病院に着くと、救急隊員がすぐに杏奈ちゃんの両親を乗せた担架を病院の中に運んで行く。
私と杏奈ちゃんはその後に着いていくと、待合室で待つように指示された。
「早く目を覚ますといいね」
救急隊員は杏奈ちゃんに優しく声をかけると、すぐに救急車に戻って行った。
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