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「そっか……私達が病院に行っても何も出来ないもんね。
わかった、近くで観光してるよ。
杏奈ちゃんの両親が意識を取り戻したらすぐに教えて」
琴葉がわかってくれて助かった。 LINE電話を切るとすぐに杏奈ちゃんの所に戻る。
「コテージの友達に電話をしたから、杏奈ちゃん、の両親が目を覚ますまで側にいるからね」
杏奈ちゃんの目を見ながら言うと、杏奈ちゃんはうんうんと頷いた。
もう病院に来て1時間になる。 相変わらず救急処置室の中からバタバタとした音が聞こえてくるけど、杏奈ちゃんの両親が意識を取り戻したという報告はない。
三井さんからの連絡もなく、不安が胸を過ぎる。
だけど小さい杏奈ちゃんの方がずっと不安なはず。 私がしっかりしないと。
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