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えっ？ 何をしたの？
課題の事をすっかり忘れて、おばあちゃんとイケメン男子を見ていると、イケメン男子と目が合ってしまった。
「君、急いでいたんじゃない？」
「あああ、課題……」
やばい。
イケメン男子にお礼を言うのも忘れ、学校に向かって走った。
私、藤原いくみは聖学館大学の１回生で、教育学部の幼児教育コースを専攻している。
聖学館大学までは近鉄伊勢市駅から徒歩20分。
走れば10分で着くはず。
校門をくぐり階段をハアハアと息を切らしながら3階まで駆け上がると、ちょうどチャイムが鳴り始めた。
ギリギリセーフなはず。
だけど、教室の前まで来た瞬間、無情にもチャイムが鳴りやんだ。
教授がニヤニヤしながら「残念」とドアを閉める。
ええっ……有り得ない……
あの時、おばあちゃんとイケメン男子を見ていなかったら間に合ったのに ……
教授だって、私に気づいてるのにドアを閉めなくても！
はぁーー、今日はついてない。
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