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もし…会ってしまったら
どんな顔すりゃいいんだ!
なんてわたわたしてると…
「何ひとりでしてんだよ?♪
長瀬くん?♪新機種で疲れちった?
俺も炭谷さんについて新機種だけど
キツイよね♪」
松岡がニコニコ話しかけて来た
「ほんじゃあ…桜も綺麗だし
煮炊きOKな公園で、鍋っ子遠足
仕事のあとするかい?明日は休みだしさ♪」
松岡は中学までは東北は秋田県
親の都合で東京へ
鍋っ子遠足とはそこの独特の行事
アウトドア派なら、きっと一人は欲しい人材
派手な割にワイルドなのに
家事や料理得意でギャップすげぇ
その申し出に俺はこくこくうなづく
こいつの作る鍋は美味い
しかも女子なんぞ1人も呼ばずに
男同士で楽しむから俺も気楽に参加する
「女の子はね?いい所見せようと
やり慣れんことするから嫌なんだ」
こだわりの鍋…
後ほどにやってくる未来で
食えた女子は二人
響と松岡が生涯愛することになる女性
その頃はそんな未来も知らないで
松岡は、一斗缶の手配しなきゃと
言い出して、
「内容な、春らしいもんにするから」
とかなんとか……
「材料の買い物は一緒に」とか
そりゃもちろんと松岡にYESしてると
正門に大きなバスが滑り込んできた…
それも二台
地方のナンバー
それは…研修合宿のためのバス
全国各地域の80名が乗っている…
いよいよ…だ
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