高校三年生…18歳の秋…出会いの0(ゼロ)

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(きょう)さん~ねぇ響さん 本当に大学行かないんですか? 付属大学行こうって言ってたのに」 「ごめんねやっぱり就職するよ 剣道出来る企業から誘いあったんだ」 私はとある女子高にいた。 お嬢様学校として有名な大学もある 女子学園にいた。 授業としてのクラブの剣道クラブ、そして剣道同好会しかないので入学したのに、 気がつけば剣道部が創部されてたけど。 とある剣道の強豪校と言われる高校に中学生の時、スカウトされた。 だけど私はそこを断った。 後悔していない。 監督も代替わりしてイマイチだし、 部員も性格が合いそうもない。 あっ……違うな。 もっと先に原因があったか? 小五の時? その夏のこと記憶が消失してる。 覚えてるのは…涙で歪んだ夏の夜空に きらめく大三角形。 その夏、私はその高校の合宿に 参加したのは覚えてる。 そこのセレクションに誘われた道場の 中三の先輩方に混じって稽古に燃えたのを 憧れの剣士に直に剣の教えを受けたのを。 ただ、ただね…。 よく思い出せない。 ただ一つわかるのは、その高校の合宿で大怪我したらしい事。 ……たぶんそう。 きっと……たぶん、心に酷くショック受けるほど。 その高校への憧れが無くなるほどの……。 たぶん…… たぶん…… たぶん……。 たぶんと言うのは、 その夏の私の記憶は、とても曖昧すぎて… 自分でもわからない。 小5だった夏の少女の記憶。
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