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……という事で、俺の卒業は最悪だった。
同期のあいつらの言うようなドキドキも温かさもなかった。
心の底から……欲しいそんな気持ちも。
ン?待てよ!
二人彼女いるのに、いいのか?風俗でSEXして……。
「先輩からの奢りだからね。」
「あのソープ高級だしな」
揃いも揃って、彼女には内緒だ。
居酒屋行くのと同じ感覚さ!
……だって。
病気怖いし二度と行かね。
不特定多数とはこんな事絶対にしない。
好きな女だけしかしない!そう決めたから
「すみません石野さん
俺は....そう言うの好きではないので」
断ったんだよな。
その日乾さんの裏の顔知ったけど
でも…乾さんはやはり乾さんだから
俺は気持ちは変わらなかった。
それからの俺は、仕事に剣道部の稽古に
時々バイクに日々を謳歌した。
初夏から夏へ……。
夏から秋に、日々を走り抜けていた。
そんなある日の剣道部の稽古日に、確か…日勤グループの稽古日かな?
聞いたんだ……。
来年度の新入社員の事。
一人は、現在強豪校S高の城島。
一人は女子で無名の高校。
しかも女子校の、えぇっと……○○女子高等学校…だったな。
山口 響という名前。
「無名」という所に俺はぐっと来た。
「俺、渡辺監督に聞いたんですけどね。
その女の子....中3のクセに乾さんの高校の
セレクション前の夏合宿で
二軍の女子たった一人で全滅させた
そうですよ。」
インクを練りながら
乾さんに言う。
「あの子..らしいな。」
クスリと乾さんは笑う。
知り合いなのかな?
「剣道…続けていたか、よかった」
なんて言わせてるし……。
どんな女の子なんだ?
山口....響
わかってるのは、高校は俺と同じ無名高。
お嬢様学校で、彼女自身は道場連盟の試合で
名前を売ってるらしいけど。
秋季大会はここが主催。
会社見学兼ねて彼女来るらしい
俺はちょっと楽しみだ。
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