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堅苦しいスーツを脱いだ同期達は、ほんの少しだけまだまだ幼さが抜けきらない。
同期と言っても、高専卒の三人ひとつ上なんだけど、やっぱりどこか幼い。
一見すると、原さんなんて遥かに大人に見えたけど、背中に「○○高専ロボット部」だなんて、背中に染め抜かれたTシャツで、三本線のジャージズボン姿。
その姿見るとやっぱり同年代なんだと思う。
城島くんも、阿部くんも、田中くんも、私服姿はやっぱり子供ぽさが抜けない少年だ。
そんな私達女子二人も、ゼッケン付けと、おしゃべりのお誘いを受けて一旦、それぞれ部屋に戻ってざっとシャワーして、私服に着替えてから城島くん達の部屋に顔出した。
「ぐっちい~男の子ォ~♪」
メイク落としてすっぴんの私に対して、ユッコは楽しそうに言ってベッタリする。
へちま水たっぷりパタパタしただけで、Tシャツに長袖パーカーでジーンズでこの頃お気にのコンバース履いて部屋に向かった。
「男の子~♪って…ユッコ」
私とユッコとほぼ同じ身長。
152cmっきゃない私捕まえて、こんなこと言って腕絡めてくるユッコは、とっても可愛い。
すっぴんにも関わらずぽわぽわしてて可愛い。
「ヤローの部屋だからよ、
スカートだけは勘弁してくれ。」
城島くんにそう言われたから、ユッコもジーンズはいてる。
だけど、トップスはちょっとレースやリボンでやっぱりふわふわなイメージのチュニックワンピース。
「…やべぇ可愛すぎ」
だなんて、部屋に来た時ユッコ見ての男子の第一声があがって、私には……
「やまぐっちゃん♪おつかれ」
昔からの友達のように、「よっ!」て感じで挨拶した。
「可愛すぎ~なんて♪
そんな事ありませんよォ!
ぐっちいの方が…ハンサムだもん♪」
ユッコは、「可愛すぎっ」って言葉に謙遜しつつ、私にハンサムって……褒めてんだかけなしてんだか。
やれやれと思っていたら
「ぐっちいの方が、私よりも…おっぱいあるんですよ~♪」
竹田優子…恐るべし!
いきなり、人のパーカーの前のファスナー下ろしてTシャツの上から私のおっぱいを強調するように掴みやがった!
ブラのカップに添わせて、ふにゅふにゅとおっぱい動かして
「私なんかよりもぐっちいの方が…ねっ♪
女の子なんだからッ♡ 」
ちょっと部屋の中に変な空気。
みんな、まだまだ十代の若者だし、男の子だ。
ちょっと荒目の息遣いと、頬を染める彼らが凝視してるのチクチク痛いくらい感じた。
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