就職初年度春の事…ついに研修っ!2

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美味しいものは早くなくなる。 「ごちそうさま」 と、トレイを手に立とうとすると、 「グッちぃ~早くない?」 一緒に食べていた女子達に言われた。 「グッチィ」と言うこの呼び名。 ユッコから始まったこの呼び方、いつの間にか女子の中で浸透してる。 「昼休み一時間だし!有効に使わないと もったいないっ!おっさきっ!」 返却口へ行く途中、ほわりとカレーのにおい。 むっ!もう一度お代わり?しちゃう? ちょっと揺らぐ程にカレーのにおいは、ものすごく……やばい。 そちらを見てみると男子達は、ご飯とカレー、スープや味噌汁のお代わりに立っていて。 「あり?響、お前もう食わねェの」 カレーとご飯てんこ盛りの城島に声掛けられ 「うん」 そう答え 「あとでね」 手を振る。 城島が何か言いたげだったけど、食後はなるべくのんびり1人でいたいの。 この建物、困る位に広くてどこに行ったらいいのやら。 とりあえずロビーの、間取り図見てみる。 ここは、一階で玄関で……、うーん…2階のここは、宿舎になってるし。 ここは…おっ!大浴場ゥゥゥ?! 大浴場の前には広い待合。 ンでもって……自販機コーナー♪ よしっ!そこに行こう! そう思って足をそちらに向けた時、 「きょーうっ!」 名前を呼ぶどデカい声がした。 ついさっき聞いた声 見ると城島がいたわけで 「あんた、カレー食べてたんじゃないの?」 「急いで飲み込んだ」 カレーは飲みもんだ!だなんて笑う。 うーん…1人でのんびりさせてくれないらしい。 その理由が、 「お前の周りの剣道関係を知りたいんだ! あの山口潤の姉貴だしな!」 私の弟、潤は剣道関係では、とても有名な剣士の1人だった。 高一で入部してから、あの事件起きるまでは……。 私は、高校自体違うし姉ってだけだから、その件に関してはなんだかめんどくさい…。
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