就職初年度春の事…ついに研修っ!3

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皆に遅れて入室した研修室……。 そう言っても他にもいるけどね。 なんとなく気心知れた武道系。 体育会系の連中は、 「城島ァ!ぐっちいっ!遅っ!」 なんて普通に受け入れてくれるけどね……。 さらにそれらを覗いた同期達の一部が、なんかねぇ……こっちみては、ざわざわ……、 サイテーなんてのも聞こえた。 あの人ってさ…カレシ…いたよね アイツらさぁ…… ザワザワ…… カレシ…かれし…彼氏? ちょいと思い出すのは午前中。 説明しないとわからない4問に対しての絵を書く宿題。 あの中の例のやつ。 武道系体育会系の数人とMother・Fの一般入社の数人。 彼ら彼女達には説明してあるけど、別な班同期達には宿題の説明してないから……、 ざわつかれる原因を考えられるのはそれかなぁ? なんかざわざわする中、始まる午後の講義。 今度はインクや紙の歴史……。 その資料として配られるのは、インクの色サンプルとか、様々な種類の紙のサンプル。 もちろん私は食いついて…… 「浅葱きれー♪」とか 「桜色もあんの!ねっ!城島ァ もし、印刷課に行ったら…この辺りの色の そうだなぁ上質紙○g(厚み示してる)とかね」 「ぐっちい?そこに配属とは限らないよ」 「え?そうなの?あべちゃん」 一部の同期のざわざわの事、すっかり忘れていた。 お次の講義は入社したこの会社の、きっと私たちが1番お世話になる製造部の職場様々な工場の話。 たくさんの取引先と会社を繋ぐ、営業所の話とさらにそれを支える事務系の話。 映像とファイルのテキスト元に説明。 ちょいと詰め込みすぎな感じあるけど、15分の休憩挟んで続けられる。 休憩中、やっぱりまたざわざわと変な視線が気になるけど、ユッコの 「木崎指導員がねっ! とにかくカッコイイの! どうしてなんだろう!きゃぁぁぁ」 私達の席に来て騒ぐから変な視線は気にならない。 木崎指導員は榎木部長の講義のお手伝いで 前に居るし、よく動いてるし……。 さっきまでご自分が控える席に座っていた。 それが…ユッコの列。 ユッコは端っこだからとても近くて……。 「優子ちゃん…もっかい聞くけど あの人(木崎指導員)カッコイイの?」 一般男子のひとりが聞くと、ユッコは 「え?」 何言ってるの?キミ?なんて複雑な顔していた。 それが面白くてまた、視線とざわざわは気にならなくなった。
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