就職初年度春の事…私の本拠地だっ!

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他にも数班集まってきてる 半分は仕上げ加工課…この2階 二班担当の石井指導員は 2階にいると羽柴さん言っていた なぜなら、彼は仕上げ加工課 誰もが一目置く存在と仕事してると言う その人は「乾さん」… 乾さんと言えば… そうだ…私ってば… 昨年の秋…山木夫人の英美さんが 私を紹介した時に クールな表情を解いて 穏やかな顔して微笑んでいたの ふと思い出す… 「はじめまして」 そう言い頭下げた私に 「...じゃないよ、俺忘れた? お前が小学生の頃よく遊んだのに… 響…忘れたのか?」 俳優か、モデルしててもいいほどの 整った顔で背が高い大人の男性 そんな人が寂しそうな顔と声… 私と乾さん、私が小五の時 乾さんが高三の時に さらに…その二年後の春 中学に入学した時に会っていたのに… 何故……? その数年の記憶……吹っ飛んで 消失しているかモヤモヤしている 高校生活は女子高で楽しくて そんなことすら考えてなくて…… 昨年の秋…乾さんに再び会うまで 彼のことすら忘れていた…… 会ってこう言われて… パァァァとこの不思議な記憶の消失 モヤモヤしているの思い出した それまでは、小五の時に (当時)強豪校のK高の剣道部夏合宿 そんな名のセレクションに 道場の中三の先輩達について行って 憧れの英雄に出会った…… その後もちょくちょく会って 都会の素敵なお店行って…ちょっといい品 中学生なのに入学祝いでくれて… そんな事だってあったのに 「はじめまして」 ……なぁんて…ないよなぁ… 会えたら…どんな顔したらいいんだろ?
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