春季大会その祝勝会と新人歓迎会にて…

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「響~♪オレにもっ!」 なんて普段じゃ聞けないような 甘ったれた声と顔して城島がグラス出すけど ガっ!ガっ!ガっ!と そのグラスに氷 そこにあったオレンジジュース それと炭酸水ドボドボ 「えぇぇ~!」 なんて声をあげるけど無視をして 「乾さんはなにか飲みますか?」 手元のグラスが空の見つけて聞く 「それとも…こちらのビール? それとも…イチゴミルク?ですか?」 なんて思わずそう言ってしまう 本当に短い間だったけど たぶん、記憶が抜けちゃってるとこあるの つねに記憶が楽しいことへ更新される 小学生だったからだと思うけど… この七歳年上の人は…以外とかわいい 初めてまともに言葉かわした時に 高校生だったから当たり前のように 紙パックのイチゴミルクを飲んでいた 相当好きみたいで… どこのはどーとかなんとか…教えてくれた あっ!そういうことは覚えている なのに…私…乾さんと何約束したんだろうなぁ 剣道の事? うーん…思いつかない… 「響~ゥ~イチゴミルクはさすがに… ここのメニューにゃないゾ~」 慶さんはこう言い… 「カルアミルクとかはあるようだな 甘ったるくて俺は苦手だけど…」 メニュー見せてくれた カルアミルクって?という私に 「早い話、コーヒー牛乳のコーヒーを コーヒーの酒にしたもの…だったかな? どうでしたっけ?」 慶さんてば…興味無い事は適当らしい 乾さんに聞いてるし… 「正確には…コーヒーリキュールな… …そうだなぁ…」 メニューとテーブルの上…黒い瞳が 行き来するのが見える 「城島に作ったオレンジジュースに …そこの赤ワイン…こんだけ入れてもらうかな グラスはこっちでな」 なんてちょっとすらっとした グラス差し出してきて 「うぇっ…乾さん…なにその組合せ」 慶さんと城島が変な顔していたので 「酒を飲み始めたばかりのガキと 飲んでも酔わんザルのやつには まだ…未知なシャレた飲みもんさ…」 それは…即席のサングリア カクテルの1種なんて言うの この時、初めて知った私 お酒と言うと…親父に高校卒業した後 小料理屋で酒の嗜み方教えて貰った時に 覚えた日本酒…それからビールと 飲むの解禁になった梅酒しか知らなかったから グラスにそっとオレンジジュース注ぎ 層に分かれる様はなかなか素敵で やっぱり…大人はちょっと違う そう思った
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