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昼飯を終えたあと、俺と乾さんはお惣菜の礼を言い食堂を後にした。
食後の一服は喫煙出来る所へ向かう。
紙などを取り扱う製造ならではで、工場の外にある。
それは、1階のシャトルバス停留所兼休憩所。
東館の屋上体育館と部室棟の中庭のベンチの所。
東館屋上体育館へ向かう階段の頂上にある自販機コーナー横の喫煙所。
男性が多い会社ならではだ。
それなのに……俺達は部室棟の屋上にいる。
喫煙所じゃない所だ。
自販機コーナーで缶コーヒー買って、ついでに、空き缶ひとつ持って部室棟2階からの鉄のはしご上がるとそこには先客がいた。
現在の俺の上司の山本さんと、試験受けて日勤勤務になろうとしてる現在は1チーム仕上げ加工課の川島さん、石野さん。
同じく、1チーム印刷課の鈴木さん。
ここは、剣道部のスターの五人の密かな溜まり場だった。
「えぇ…?」
乾さん達の話に俺は咥えていたタバコを落としそうになった。
「皮肉なもんだな…
とてもおっかない指導員
そいつがいなくなったら…
男女共に節操無くてな…
…無理もない…男女共にお互いに
興味持つし…そういう事してみたい
そんな欲望の塊の時期だ…
その時期に、あまり経験ないヤツらだ
なべさんの指導でも過酷な鍛錬が
一般的な新人にゃ…種の保存しないと
なんて変な生命の本能的ナもん…
働いちまったのかな?…」
普通にサラッと乾さんはそう言って、タバコを吸う。
柔らかな煙が立ち上り空に消えていく……。
「そんな綺麗事じゃねぇよ~」
カカッと、山本さんの笑い声の後ウンウンと三人が頷いて、乾さんと川島さんは
「バカ」と言う。
「い…乾さんっは!…そんな事
同期の女の子達としちゃったんですか!」
ばっと出た言葉はこれだった……。
だって、乾さん研修合宿でもモテていたの聞いてる。
「アホか……」
やれやれとため息な乾さんはもう一度、煙草を吹かした。
ゆらりゆらりと立ち上る煙。
また空に消えた。
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