第3話 人化の術

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「はい。大王様」 「おお。重かっただろう。ありがとう」  そう言うと妖魔大王は万里水晶を受け取り、むむっと念を送り込む。 「地上に被害は出なかったかな? どれどれ」  しかし、万里水晶には角と牙の折れた自身の顔が映るのみである。 「あれ? 壊れたかな。何も映らないな」  水晶をこすってみる妖魔大王。  こすこす。  こすこすこす。    一生懸命水晶をこする妖魔大王に暗黒騎士が話しかける。 「また女湯覗こうとしてるんじゃないッスか」 「えー。やだ最低」  デスクイーンが冷たく言い放つ。
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