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「暗黒騎士よ……」
「はい!」
「ナイスだ」
グッと親指を立ち上げる妖魔大王。
「でっしょー!」
暗黒騎士も親指を立ち上げて大王に答える。
「よしよし。だるま男爵には声をかけたか?」
「かけたんスけど、酔いつぶれて寝てるッス」
「そうか。じゃ、仕方ないな。デスクイーンは……夜中にラーメンなんて絶対に行かないだろうな」
デスクイーンはカロリーを気にしてラーメンのスープを絶対に飲まない。
寝る前のラーメンなんて以ての外だろう。
最悪、二人が行く事を止められる可能性すらある。
「俺はモヤシ炒め定食で!」
「じゃー、わしは味噌ラーメンと半チャーハンにしようかなー」
餃子もつけちゃおうかな……と、空腹という名の悪魔がささやいてくる。
確か50円引き券があったはずだ……
うむ。決まりだな。
妖魔大王はいくつものメニューの組み合わせの中から、最適だと思える組み合わせを導き出す。
「では人化の術をやるか」
人化の術とは文字通り人に化けることである。
実はかなりの高レベルの技で、妖魔帝国でもこの技を使えるものはそれほど多くはない。
しかし、地上に出る為には必須の術とも言える。
「じゃお先ッス」
そういうと暗黒騎士が人化の術を発動させた。
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