第8話 アメちゃん食べるかな~

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「この腐れド外道がっ……!! 何が違うのよ!! ご両親に許可を得たのっ!!」  両親という単語を聞いて、それまで大人しかった少女がぶるぶると震えだす。 「あー! ばかっ!」 「えっ! あらあら、どーしたのかなー?」  デスクイーンが、目じりを下げて慌てて少女に話しかける。  が、時既に遅し。 「マァ~~マァ~~」  火が点いた様に大声で泣き叫ぶ少女。 「はいはいはいっ! アメちゃん食べるかな~」  必死に火を消そうとするデスクイーン。  手に持っているのはコーヒーアメである。 「渋いチョイスだなー。もっと他には無いのか」 「えー。美味しいのよー。ほら」  デスクイーンはアメの包みをはがし少女の鼻の前までもっていく。  と、少女はくんくんと匂いを嗅ぐと、デスクイーンの手からアメをぱくりと食べた。    少女は初めて食べる味に戸惑っているのか、泣くのを止めた。 「ほらほらー。泣き止んだ。いい子ねー」 「マニアックだなー」  イチゴミルク味がお気に入りの大王は驚いている。 「で、この子は一体?」 「ここじゃ詳しい説明は出来ないから、とりあえず医務室へ行くぞ。案内してくれ」 「はいっ。わかりました。では私に着いてきてください」  そういうとデスクイーンが通路をふらふらと飛び始めた。  少女がアメを飲み込まない様に、なるべく衝撃を押さえながらその後を追う妖魔大王であった。
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