第1話 激闘の果てに

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「あ! こんなとこにあったッス」  暗黒騎士が座っている、すぐそばに折れた魔剣の刀身が落ちていた。 「探してたんスよ」   暗黒騎士は折れた魔剣の切断面を合わせている。 「どうだ? いけそうか」 「多分接着剤でいけるッス」 「無理じゃね?」  二人が会話をしていると、赤い物体がゴロゴロと転がって来た。 「奴ら、魔法少女を名乗っておる癖に、物理攻撃ばっかりだったぞい」  三大幹部の一人「だるま男爵」だ。  名前の通り手足が無く、だるまそのものである。  両目とも目が入っていないはずなのだが、ちょうど目に当たる部分が陥没していて、目が入っている様に見える。  黄の魔法少女「戌山崎 しずか」にロッドで殴られた跡である。 「もっと伝統工芸を大事にせんといかんぞい……」  だるま男爵は右に左にゴロゴロと転がっている。 「あちゃー。男爵もなかなかのやられっぷりッスね」 「いきなり目を狙ってくるとは思わなかったぞい」 「正義って一体何なんだろうな」  遠い目をする妖魔大王であった。
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