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――カウント0
ぐにゃり。
突如、歪み始める時空。
空間の歪みは振動となり、大王の間を激しく揺れ動かす。
無事だった数本の柱が倒れ、天井からいくつもの小さな破片が落ちて来る。
「わわっ! な、なんッスか!」
「地震ぞいー! 早く机の下に……」
ダルマ男爵が凄まじい速度でゴロゴロしている。
「これは……」
妖魔大王は虚空を見上げ、一帯の魔力が増大していくのを感じ取っていた。
それは魔法少女が去り際に残していった最終奥義「時空転移」。
どこに転移するのかは術者でさえわからない、禁断の術である。
自らを巻き込まぬ為に、時限式で発動させたのだ。
数秒後、目の眩むほどの強烈な光が妖魔帝国一帯を包みこんだ。
そして妖魔帝国は地球上から跡形も無く消え去った。
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