7人が本棚に入れています
本棚に追加
8別の場所へ
坂元さんが連れて行ったのは少し高級なホテルだった。
それもスイートルームへ。
「わ、素敵です。でもなんで私を?」
「佐々木さん、それ冗談?それとも本当に聞いてる?」
「本当に聞いてます」
「ああ。佐々木さんって本当に馬鹿ですね」
「え?」
坂元さんが鞄から眼鏡を取り出した。
眼鏡をかけたのを見て分かった。
「あ、え?部長ですか?すみません!」
「本当にここまでしないと気づかないなんて
鈍感過ぎる。ま、さっきはそれで助かった」
「え、あの状況がよく分からないのですがどうしてですか?」
「俺も数合わせで来たんだ。なんかどうしても
断れなくて」
「じゃ同じですね。私もです。ちょうど夕飯作ろうとしていて少し淋しくなったから」
「そうか。では少しいいことをしようか」
最初のコメントを投稿しよう!