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プログレ再熱
[5.プログレ再熱]
時は流れ1998年、プログレ熱が冷めて2年ぐらいは経っていたと思う。その代わりシンセサイザーそのものに興味が沸き、かなりの金額をつぎ込んだ。Roland JV-1000・YAMAHA EOS B-700・ AKAI CD3000i・ E-MU VINTAGE KEYS・ KORG TRINITY puls・ ・ Oberheim Matrix-1000・YAMAHA CS-30・ YAMAHA DX-7・ KORG TRIDENT・ ROLAND Juno-60等を購入し自分自身でカッコイイサウンドを作りたいという衝動に駆られ熱中することになる。しかしながらお金をかけたら良い曲が出来るほど世の中甘くはない。実際は数曲作っただけで自分の才能の限界を知り、部屋の占拠率約70%の機材類はインテリア化してしまう。
店の映画にも飽きてきて、シンセもあまりいじらなくなった。そんな98年2月久々に買ったプログレCDが、あの5年前に味わった衝撃と感動が蘇る思いだった。そのCDはスウェーデンのパルリンダープロジェクトのセカンドアルバムの[ムンドゥス・インコムペルトゥス]だ。どのようなアルバムかといえば、この文章を読んでくれている人であれば、YESの名盤[危機]は知っているよね?あの20分近い大作の真ん中へんで、パイプオルガンが響きわたる箇所みんな好きでしょ?あの荘厳な世界が、最初から最後まで堪能できるアルバムが、パルリンダープロジェクトのセカンドなんですよ。全編に渡りパイプオルガン弾きまくりで、キース・エマーソン張りの攻撃的なフレーズやバッハ的フレーズなど盛りだくさんで、最近忘れていた私のプログレ魂に再び火が燈った。
そこから楽器を買うのをやめて再びプログレCDの収集を再開した。その時期に買ったCDにプログレはおろかロックの大名盤キングクリムゾンの1st[クリムゾンキングの宮殿]を初体験した。皆んなは大興奮したのだろうけど、当時音楽許容範囲の狭い私の感想は、1曲目とラストの曲はまあまあ良いかもという印象で、途中の静かなフリージャズっぽいところは理解に苦しんだ。同時期にピンクフロイド[狂気]も初体験した。ギター中心でスローな曲ばかりでこれがなぜ名盤?という感想だった。今となってはジャンピング土下座級の未熟な感性も当時の黒歴史として思い出深い。
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