幸せのあおいさかな

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そう言ったのは、 黄・・・惣菜担当 三島君 24歳。彼は『スーパー戦隊やおやー』の中で唯一のバイト店員。彼の持ち場である惣菜の売り場主任は42歳の女性。彼女と惣菜売り場からの強い希望で&ごり押しで、彼の入隊は決まった。 三島君はミュージシャン志望で、ド田舎からこの中途半端でちょっぴり都会のこの街へとやって来た。 最初は菓子・飲料コーナーの品出しとして入社。彼を見かけた総菜売り場のパートさんがすぐさま「背が高く、色白でにっこり笑うと八重歯がとてもかわいいメンズがいる。」と、担当主任に報告。翌日から惣菜コーナーへの転属が決まった。依頼、彼は『やおや岡吉』のアイドルとなり、彼のために総菜売り場のマスクは透明のものに変えられた。 総菜売り場の売り上げも順調に伸び、先月は前年比60%超え! 彼は、なぜか年の離れた鮮魚担当 青とはとてもウマが合い、バイト終わりに1っ杯飲んで仕事の悩みや将来の不安を打ち明けるような間柄になっていた。 「青は絶対きます!!あの人は裏切るなんて、そんなまねは絶対に出来ない人です!!」 「でも、携帯もつながらないんだぞ!おおよそ、今日の仕入れにミスして怖くなって逃げたんだ。」 「あの人は、そんな人じゃない!!」 黄は拳を握りしめ、刺身ケースの前に立ちはだかった!
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