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「夕べから・・・いや、1週間前からおかしいと思ったんだ。仕事中にこそこそ電話はしてるし、メールチェックばっかしてるし、閉店時間にソワソワしだすし、遅刻もするし。」
「何か理由があるはずです!」
「俺達、仲間にも言えないような訳ってなんだよ!!」
「赤、そう熱くなるな・・・今日、青が出社して来ないということが、仕入れミスと決まった訳じゃない。黄の言う通りギリギリまで待とう。いま、俺達に出来ることは信じて待つことだけだ。」
「そうそう、そいでもって、自分の売り場を充実させること。
赤だって、まだ肉のパック詰め全部終わってないでしょ。さっさと仕事に戻る!!あたいの友達にも青を見かけたら連絡するようにメールしてあるしさ。」
「緑、ピンク・・・すまない・・・そうだな・・・あいつの事、もっと信じないとな・・・」
赤は、自分が受けて来た恩を返さなければならないと少し熱くなり過ぎたことを反省した。
じぶんだけではないのだ、恩義を感じていない社員などこの会社には一人もいない!
キット青も最後の時まで、あらゆる手段を講じて戦っているに違いない!
「よし、残り3時間を切った!持ち場へ帰って最後のパック詰めだ!! 」
「オーーーーーーー!!」
それぞれが、それぞれの持ち場へ帰り、開店に向かってそれぞれの仕事を開始。
一同、戦いに向けての最後の準備に取り掛かる。
「ねえ、これ、秘密にしてね。SNSとかダメだよ、絶対!!」
そんな中、一人頭を抱える男・・・
店長で社長の岡
「なんか・・・胃が痛くなってきた・・・・うぅぅぅ・・・」
信じなければと思いつつ、キャベツの売台の影でうずくまる。
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