だからその手を離して。

7/8
前へ
/378ページ
次へ
いっっでえぇ~~~~~っ!! お離しクダサイィっ!!!! そしてっビビって 声に出して言えない オレへたれっっっ!! 気分は涙目っ!!!! 実際泣かないけどっ?! …だいたい、この 状況って何なのっ? この二人、オレのとこに 来る前にケンカでも してたわけっ?! んで、オレは今ただ単に 巻き込まれてるだけの 状況ってトコ?!?? 鈴鳴さんの握力が オレの手首に更に 掛かってきてっ… 思わず面歪めそーに なった時、 「…ジャマすんのは、 俺の自由だっ…」 …っ!!!! ふぉっ…?!! 一瞬っ!! 視界が廻るっ!!!! かと、 思ったっ…!!!!! ……と、同時にっ… 鈴鳴さんの手がっっ オレの手首から 離れてっ――――… 「う゛ゎっっ!!」 !!…ぃでっ!!!! 黒宮さんの元に 身体ごと引っ張られて 顔面が胸板にダイブ したよっっ… つか、爪先軽く浮くぐらい 引っ張られて黒宮さんの 胸板に顔埋めたのにっ 黒宮さんが全く 動じないからっ!!!! こっちは壁に当たった ような気分なんス けどっっ!!!! イテェ―――――――ッッ 「ねえ、レンキ 前も言ったけどさ…」 …そして、 黒宮さんに向かって 涼やかに放たれる 鈴鳴さんの声が、 背後から響いてくるケド… あれ?このまま 会話続けます? とりま、オレはまだ 黒宮さんの厚い胸板に 顔埋めたまんま なんスけど………? 放置します? 「……………」 「…わかってんだよ……」 渋々っ…てな、 感じで?? 黒宮さんが鈴鳴さんに 返してんだけど、 オレは、ワカラナイ… 「ねえ、レンキ。 迷ってる時間もさ、 自分の気持ちを確認 してる猶予も無いよ? 解る? …だけど、俺が こうしてカエデくんと 一緒にいる間は 少しはその時間を 作ってあげられる ことができるんだよ?」
/378ページ

最初のコメントを投稿しよう!

400人が本棚に入れています
本棚に追加