虐待

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時子は母の虐待が怖くて怖くてたまらなかった。体はいつも青アザになり顔には爪でひっかいた跡があり小学生の時子は男子生徒から何でいつも顔に傷があるのかとからかわれ、体育の授業では体操服に着替える時は体のアザを隠して急いで着替えなければならなかった。学校から家に帰るのが一番恐怖だった。また殴られると思うと嫌で仕方がないのでいつも寄り道して少しでも家にいる時間を減らしたかった。しかし寄り道すればするほど帰ったら殴られた。家には相談する人は誰もいない。意地悪な姉の町子はただ笑うだけ。父の貞雄はいつも家にはいない。孤独と恐怖で死んでしまいたいと思うようになっていった。その頃コンと名乗る人物が夢の世界で現れた。コンは時子にこう言った。「あなたのことに興味がある。辛い時や悲しい時、そして痛みと言う全てのものを私があなたの代わりに受けてあげる。何でも相談してくれると嬉しい!」と。時子はコンにすがるように「私もそうしてくれると嬉しいです!」と伝えた。コンは「ありがとう!いつでも呼んでくれ!」と言うと静かに消えていった。
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