28.二種類のコーンパン

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28.二種類のコーンパン

 *・*・*  エピアちゃんがスペースを決めて、植える食材も決まったら種を分けてくれたので早速土の中へ。  肥料、水やりについては、気づいたらお互いがするようになったから、ケースバイケースで育てることにもなった。 「……だけど、説明の時だけしっかり話すのはびっくりしたなぁ」 『でふー、あのおねーしゃん別人でちた』  ロティも驚くぐらい、説明してくれた時のエピアちゃんはまるっきりの別人。 「ここはこう。土はあまり強く押さないで? 水もかけ過ぎない……この作物には少なめがいい」  恥ずかしがり屋さんはどこへ行ったのか、物陰から出て来てテキパキしてたし、口も饒舌になって、少しかっこよかった。  終わったら、力が抜けたように元に戻っちゃったけど、『いつでも来て』とは言ってくれたし、少しずつ仲良くなれそう。 「あいつ、作物の事になると自分以上に熱心になっからさ? だから、性格だけが問題だけど他は俺抜かれそう」 「うん、まさに『仕事の出来る人』だったしね」 「俺が出来ねーってこと!?」 「そうは言ってないよー?」  チャロナ()の実年齢差は一個違いでも、千里()の記憶も戻ったせいか同じ年頃の子と接しても、逆に少し年下に思えちゃう。  千里の記憶のほとんどが20代半ばだったから足すと……考えたくないから、止そう。  年増な思考回路になるのは早過ぎるくらい、まだピッチピチ?だもの!
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