4.泡あわバスタイム

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 顔合わせした時も、メイミーさんにきちんと挨拶したし、いきなり抱きつく事とかもしなかった。あれは、主人である私に会えた嬉しさの表れだったみたい。  私はメイミーさんに、ロティは私が持ってるシャワーを使ってゆっくり丁寧に泡を落としていく。  冒険者時代の粉石けんとは段違いの、滑らかバブルを落とすのは少し残念だけど。  今回は、傷や発熱の病み上がりの事もあるので湯船には浸からずにこれでお終い。  脱衣所に出てからも、体を拭くなどの作業は洗う時と同じ人が担当したけれど。 「せっかく綺麗な髪だから、色々いじらせてもらっていいかしら?」  と言うメイミーさんのご要望もあって、何故か美容院さながらのヘアメイクをされる事に? 「あ、あの……メイミーさん? 何故ここまで?」 「あら。身分問わず、女の子は綺麗にしなきゃ損よ? こんなに長くて綺麗な艶髪なのに、今までの粉石けんじゃ傷みかけてたもの。もったいないわっ」 「も、もったいないって……」  顔は平均かそこらだけど、チャロナの髪は日本人とはかけ離れた薄い緑のストレートヘア。  ヘアアレンジとしては、少し長さを調整させただけのポニーテール仕様。冒険者だから、と言うか稼ぎも大して出来なかったへっぽこ錬金術師だったので、お金をかけたくなかっただけ。 『ご主人様ぁ~きれーきれーになるんでふか?』
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