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4.泡あわバスタイム
*・*・*
「かゆいとこはなぁい?」
「あ、はい! 大丈夫です!」
『にゅふふふ~~あっわ泡あわわ~~!』
ただ今、お屋敷の女性用お風呂を借りています。
ロティの初期設定が完了した後、事情を説明するにも旦那様はまず無理だから、会う予定があったメイミーさんには簡単に説明をした。
転生者の事はとりあえず伏せ、自分にはこの世界でも特殊な錬金術が使えるらしいのとロティの存在だけは。
(全部言うとしたら、旦那様の前での方がいいだろうし)
メイミーさんは使用人の中でも『長』の位を持つ一人だからか、私の意向を察してくれたので必要以上には聞いて来なかった。
多分、私が自分の弱音を吐いた時に、ストレスをため込み過ぎてたから気遣ってくださったのかも。さすがは、気配りのプロ、メイドさんだ。
今は、ひとまずロティも含めてお風呂で体を洗ってる最中。
私の場合は補助が少しいるのでメイミーさんが。
私は何故か、一緒に入りたいと駄々をこねたロティを。
「ロティ、頭かゆくないー?」
『大丈夫でふ! わしゃわしゃ気持ちいいでふ~!』
「じゃ、目閉じて? お湯で泡流すから」
『泡あわなくなりゅんでふか~?』
「ロティちゃん、髪や体を綺麗きれいにするだけだから、終わったら流すのよ」
『あいでふ~』
AIのような契約精霊だけど、ロティは人見知りもしない良い子だった。
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