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俺、死んだはずなのに。死んだのに!
「あうー?!」
「あらあらどうしたの、私達の可愛い赤ちゃん?」
バブってるよね?!俺、確実にバブってない?!むしろバグだよなコレ!何じゃこりゃ!
俺を慈愛の目で見つめてくる美男美女と使用人みたいな人達。皆微笑ましそうに俺を見てる。
あ、これ走馬灯ってヤツ?俺の知ってる走馬灯じゃないけど。
「こらこら、もう名前は決めただろう?」
「そうよね。ふふ、私達の可愛い赤ちゃん。私達の可愛い宇都宮隼人くん」
うん…?ウツノミヤハヤト…?
その名前、俺がさっきやってたBLノベルゲー《学カレ!》の登場人物と同じ名前じゃないか。
彼は主人公と攻略対象の邪魔をしつつ、そのまま当て馬になってくれる子だぞ?俺がその隼人くんだって?
まっさかー、二次元じゃあるまいし転生なんてありえねえよなーHAHAHA!
いやいや、まさか…な?
ガチで転生とか…いやいや、マジで?
「あ……ぅ?」
「どうしたんだ、隼人?」
…!このイケメン、隼人きゅんに似てる!
隼人きゅんはパパ似だったのか~。
「は…パ……ぁ?」
「っ!佳奈衣、今隼人がパパって!」
「まあ!隼人くん、天才ね!」
隼人くん自尊心半端なかったけど、この両親に育てられたなら納得だわー。男だけど蝶よ花よと育てられたのね、納得納得。
ちなみに親の会話を聞くところ、俺は今10ヶ月らしい。例の学園の高等部に入学するのは15歳の出来事だ。それまでに折れるフラグは全て折っておこう。
学園に行かない選択肢はないのかだって?ないよ?
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