第1章

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「…………んーっ、そろそろ寝るわね」 「千華は…………ステラとダリアに囲まれちゃってるなぁ」 千里兄さんが絵本を読む、いつも交代で読むのが日課なんです。 「はーい、僕読む……」 千里兄さんから千早ちゃんに変わって、絵本を読む。 絵本はいい教科書なんですよね、読み聞かせで感情や聞き取りやすい読み方などを習得できますから。 「…………あっ、落ちた」 「ふふふっ双子ちゃんは落ちるのがいつめ早いわよね、ママ千和ちゃんは」 千和ちゃんのオムツを変えている母に立ち上がり母の様子を見ます。 「千和ちゃんもオネムね様よ」 「そう、良かった……あっ、可愛い」 千鶴姉さんが千和ちゃんの頬をツンツンと指刺す。 「モチモチよね、赤ちゃんって」 「あらっ、嫌だ……ちづちゃんももちもちよ、私はダメねぇ」 千鶴姉さんと母の会話に、兄さんが入る。 兄さんは見た目はチャラいんだけれど、性格は真面目だし、何よりも家族思いなんです。 「そんな事ねーぇだろう、かーさんはは美人だよ20の息子がいる上に8人の子供がいるとは見えねーよ」
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