第1章

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「……あらら、あの人は埼玉アリナーの仕事よ」 「……ママよく知っているわね」 「当たり前よ、私はあの人の奥さまだものあらっ、嫌だわ」 ふふふっと笑いながらテレビを消す、母は恥ずかしそうに席に付みんなを見てから挨拶をします、挨拶は大切なんです。 「さぁ、今日も大切な命をありがとうございます……頂きます」 「「「「「「「いただきますー」」」」」」」 千夏ちゃんを千里兄さんが、千景ちゃんを千鶴姉さんが、母が千和ちゃんの面倒を見る。 僕はパクパクぱくとご飯を食べて、さっさと片付けます。 「お風呂もう出来てますか」 「あー悪い、入れてねー」 「分かりました」 兄さんの声に、さっさと腕捲りをして軽く洗う、昨日の夜の内に浴槽は洗っていますから、軽くで大丈夫なんです。 「……」 お風呂にお湯を入れてから、勉強を片付ける。 授業中にそれなりにやっているのだが、終わらない所をやって、台本を読む。 「………LaLaLaLaLaLa」 舞台俳優は歌も歌うが、余り上手くない為毎回悩むんです。 そうしている間にピピピッとお風呂の沸いたサインがして、慌てて駆け寄る。
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