少しの罪悪感とキスの雨

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そう言って、再びキスが降ってきた。 何度も何度も。 静かな空き教室には、私達の息づかいだけが響いていた。 キスの嵐の中、恭ちゃんの指がそっとブラウスのボタンにかけられた。 私はその手を止めようと掴んだが、意味がなかった。 「あっ、恭ちゃん…、ダメっ…。」 「だぁめ。さっきキス拒んだ罰だよ。大丈夫。キスだけだから。」 首や胸にもキスの雨が降ってきた。 時折きつく吸われ、痕もつけられた。 「みんなが授業受けてるときにこういうことするのも、なんか良いね。悪いことしてるって感じで興奮する。」 「もう…。」 せめてもの抵抗で恭ちゃんを睨むけど、どうも恭ちゃんを喜ばせただけだったようだ。 「ふふっ。美漓がいる3年間でもっと、いろんなことしようね。3年間なんてあっという間だから、たくさん楽しまないと。」 悪い顔をしながら笑う恭ちゃんは、とても楽しそうだった。 授業をサボってしまったほんの少しの罪悪感と、恭ちゃんに与えられる甘い刺激。 恭ちゃんは私にいろんな初めてを教えてくれた。 きっとこれからも、たくさんの初めてを教えてくれるだろう。 そんな未来に胸を膨らませながら、今与えられている刺激溺れていくのだった。
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