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文化祭で美術部が張り出した一枚の絵に凄く惹かれて立ち止まっていたら、いきなり現れた君に声をかけられた。
『その絵、気に入った?』
僕は思わず振り返る。
『これ、君が描いたの?凄いね!この青、凄く綺麗だよ!』
思った以上に君の距離が近くて、僕らしくもなく興奮して、恥ずかしくなって走って逃げた。
ら、追いかけられた。
「あはは。そうそう。足遅いんだもん。すぐ捕まえたよね」
思い出して笑う君の横で、僕は思い出してへこんだ。
「でも、君があの時『青が綺麗』って言ってくれて嬉しかった。ありがとう」
君は、あの時のように綺麗な笑顔を残して、颯爽と帰って行った。
その後、しばらくして自宅に封書が届いた。
君からだった。
『君の好きな青で描いたよ』
添え書きと一緒に、個展の招待状が入っていた。
君は、びっくりするかな。
もう、飛行機の手配していることを伝えたら。
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