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ここは……
寒い……。
青年はそう思って目を開ける。
彼がいるのは深い深い水の中、辺りを見渡すも一面…青。
一瞬、ここは海ではないかと錯覚するがそうではなかった。
ただの水のようだ。
けれど、青年はどうして自分がここにいるのか分からなかった。
それで、彼は勇気を振り絞って口を開いた。
「お……れ……は…」
不思議と水が空気のような感じた。
「俺は……ルーガ…」
おまけに名前も声に出て、自分がそれだけ覚えてることに自覚した。
けれど、他の記憶は浮かび上がらなかった。
その時、彼は自分の服装を手探りで見た。
上半身は蒼の長衣を着ていて腰まで届いていて下は何を履いてるのか分からなかったが、足元は素足なのは分かった。
「俺はここで何をしていたんだ?」
自分の正体を知るべく彼は水面を目指した。
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