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『あー、それが嫌だったらあの友達?にはならないから。』
「ウグッ!……分かりました。私としてはとてつもなく不満ですが、今は良しとしましょう。」
……いや、良しとしましょう。って言われても困る。
それに、今はってなんだよ。"今は"って。
まぁ、いいって言ってんならいいか、一々突っ込むの面倒くさくなってきた。
『あー、じゃ、よろしくってことで。』
「はい!よろしくお願いします!…あの、友達になったので宜しければ"翠君"って呼んでもいいですか?」
……ん?
『まぁ、呼び方はなんでもいいけど、"君"?』
あ、そういえば、女って言ってなかったな。
「?はい、翠君ですがなにか困った事ありますか?」
……これ、言いにくくなったパターンだ。
『…えーっと……あー、俺一応女…。』
「そうなんですか。女の子だったんd……って!!!!えぇっ!?女の子!?バッ!」
『……うん。まぁ、騙していた訳じゃないんだけど、悪かった。嫌だったら友達なかったことにしてもいいよ。』
…これ、やっぱ辞めるってパターンだよな?
「いえ!こんなにかっこ良いい女の子って居たんだな!と思って驚いただけです!…あ、でも今考えてみましたら、中性的な顔でしたから女の子って言うのもありえましたね!!」
…俺、顔見せたことあったっけ?
「あ!すいません!翠ちゃんが私の隣で寝ていた時にコソっと見てしまいました。」
あぁ、なるほど。
なんか翠ちゃん呼びになっているのが気にはなるが、何呼びでもいいって言ったのは俺だから、そこは触れないでおこう。
『あー、ね。』
キーンコーンカーンコーン キーンコーンカーンコーン
「あ、チャイムがなったので私はもう行きますね!」
『……あぁ、うん。』
タッタッタッ…
タッタッタッ……。
…。
…なんか台風みたいな奴だったな。
俺も部屋に帰るか。
ガチャ…。
…部屋に着きさっきのことを思い出していた。
なんかほんと疲れた…それにあの子、…えっと佳奈?って子、またどこかで会いそう。
なんて思いながら、俺はまた眠りについた。
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