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「俺は、農学花卉園芸の四年なんだ。もう今年卒業かよー」
絹矢先輩は、何処か恥ずかしそうに頭を掻いた。
あらら……。
私は、現役新入生に見えたらしい。
ちっちゃいしなあ?。
はは、若づくりか?
しかして、その実態は……!
只今、お疲れモードの二十二歳。
この羽大農学部育種研兼バイオサイエンス研究所に二足のわらじを履く。
訳あって二年生。
まあ、この話はおいおいアニ研の皆さんにすればよし。
今から説明したりしたら、話も混乱するかも。
「夢咲さんは、何のアニメが好きなの?」
絹矢先輩は、普通に話題を振ってくれた。
ちょっと高めの背を丸めて乗り出して。
「あ、『美少女アルバムシリーズの孤高の戦士Aya』が好きです!」
もう萌えモードが入ってしまった、私……。
イケナイワ。
と言うか、そんな話に花を咲かせたいのではなかったかな。
「へえ、そうなんだ。絵とか、描いたりする? アニ研だと、セル画とか描かないといけなかったりするから」
見本を見せてくれた。
今言ったアニメのAyaだった。
え!
話を合わせてくれるの?
「これが、アニメ用の塗料。そして、セルね。後は、ペンとか……。そして仕上げるとこうなるんだ。収穫祭で販売するから、ノルマ描いてな」
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