0人が本棚に入れています
本棚に追加
花井先生がお幾つか、僕は知らない。僕は君やヒラメちゃんを通してしか花井先生を知らない。最近――僕は今第一期の五十話を見ていて、君のお母さんが市川雷蔵からの手紙を焼いている頃だ――はテツと花井先生が仲良くしているけれど、それでも僕は君やヒラメちゃんと同じように先生を見ている。
五年生になって最初の頃、テツにどつきまわされていた花井先生。僕らから見ると、花井先生はテツに慣れてきているように見えて、これはとてもよかったなあと僕は思っているんだけれど、君はどう思っているだろうか。
テツ、とここまで君のお父さんを呼ばせて貰っているが、テッちゃんと呼ばせて貰ってもいいだろうか。僕は「テツ!」と怒鳴り飛ばせる胆力も腕っぷしもないし、竹本さんと呼ぶほどよそよそしくはしたくない。別に花井先生とテッちゃんがよそよそしいと言っているわけではないけれど。あの二人の関係は不思議なんだ。
とにかく、僕はもう27になってしまった。君は嫌がるかもしれないけれど、煙草も吸うし酒だって飲む。お酒は君は嫌がらないかもしれないね。機会があれば、本当にホルモン片手に日本酒を、君のお店で飲みたいと思っている。僕は日本酒党なんだけれど、ホルモンに合うお酒というのはまだ知らない。君に選んで欲しい。そのときは、君にサイダーを奢りたい。
最初のコメントを投稿しよう!