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「無害だけどストレスだからガン無視でいい」
思いきり嫌な顔をさせて、辻が晴に言う。
ストーカー佐々木は、四角い顔のごく普通の男子高生。
ジーーーー、ジーーーーーーっと、ただただ七瀬 開の顔を見ているだけ。
頭の中がイロイロ混乱中の晴に辻が言った。
「開は基本放置でいい。言えば自分の事は自分でできる、逆を言うと、言わないとなにひとつしないからソコ気をつけて。1日3食、彼の食事は用意してあげてくれ。学校がある時は俺が昼食担当するから、それ以外は君が担当。学校の送迎は俺も付き添うから。7月は置きカバンだから本人の体ひとつでいい」
「そ、送迎?」
ちょっと、ナニ、ええっ?
これは考えていたより、非常に大変、メンドクサイことかもしれない。
憧れの王子様とはいえ、ココはとっとと退散した方がいい。
晴の中の第六感がそう大警告する。
当の本人はスゥスゥ、まだ机の上で熟睡中。
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