第2話 生徒会長と初対面

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第2話 生徒会長と初対面

 引き受ける気などまるでゼロ。  ええ、微塵もございません。  だったらなんで、私、ここにいるんだろう。 「……2年、2組……」  生徒会長の仕事というのは3年生がするものだと思い込んでいた。  ココの生徒会長の七瀬先輩は、1歳年上の2年生だと妹に教えられた。  その日の放課後。  2年生の教室がある2階の廊下を、鞄を背負った晴は、キョロキョロ見ながら歩いていく。  目当ての教室を見つけ、扉が開いた入り口から中を覗こうとしたその時、立ち塞がるように1人の男子生徒が目の前に立つ。 「ダレ、うちのクラスになんか用」  よこされた低い低音。  威圧感たっぷりの上級生に思わずビビる。 「ぇ、えエート、七瀬先輩に……」 「1年生? ふぅん」  リボンタイの色を見て男子生徒が言う。  ここの高校の制服は、男女共ブレザー仕様。  男子の夏制服は、白のブラウスにチェック柄のネクタイ、紺色チェック柄のズボン。  女子は、白のブラウスにチェック柄のリボンタイ、膝上丈の紺色チェック柄のスカート。  ネクタイとリボンタイは学年ごとに色別されて、1年生は赤色、2年生は緑色、3年生は青色。     
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