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『さっき俺が告白した時、“いいっすよ”と快諾したくせにすっとぼけてんじゃねぇよ。ぶっ飛ばすぞ?』
イケメンの目がヤバイ感じに据わったので『ハイッそうでした!』と返すしかなかった俺。
“まさか告白とは思いませんでしたので無効にして下さい“なんて言ったらきっと血の雨が降る。
張り子の犬みたいに首をガクガクさせて頷いたらイケメンの機嫌も元通りになり、『分かったなら舌を出せ』と要求をしてきた。
「し…舌ってあっかんべーの舌ですか?」
「そうだよ」
「えっ……何するんですか?」
「………教えてやるからさっさと出せ」
これはーー絶対アカンやつや。
「いや、あのですね、そういうのはちょっと段階を踏まえからじゃないとダメというか、まずは交換日記から始めてーー」
「俺、あんまり焦らされんの好きじゃねぇから。グダグダ言ってるとマジで泣かすぞ?」
「で、でもお互い名前も知らないじゃないっすか! それに何で俺に告白してきたかもわからないのにそんな事出来ないっすよ!」
「あ“?」
ヒィィィ! 殺し屋みたいな目をしてるぅッ!
「……初心者なんでなるべくライトにお願いします……」
売られていく子牛のような気持ちでうなだれていたら、イケメンがブハッと吹き出した。
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