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夢を見た。
なぜかアイヴィーが目の前にいた。彼はシャノンの手を取ると笑ってその手を引き、キスでもされるのかとでも思うような距離まで顔を寄せた。そして笑うと目元には親しみを覚える小さな皺が寄る。
「……」
彼は何かをシャノンの耳元に囁いた。よく聞き取れず、彼女は彼を見つめて小さく首を傾げた。
彼は同じ言葉をもう一度彼女の耳に囁いた。何を言っていたのかを理解して彼女は?を真っ赤にした。だが幸せな気分だった。この夢がずっと続けば良いなと思った。
しかし彼はパッと体を離すと、突然軽く手を振って離れて行ってしまう。待って、と呼びかけたが彼は振り向きもせず遠ざかっていく。
そこで夢は終わった。
翌朝目覚めてシャノンはぼーっとした頭で夢の内容を思い出していた。あー、結構幸せな夢を見てたなぁ。
そしてその次の瞬間、顔に一気に血が集まって来たのを感じ枕に突っ伏した。
だけれど夢の最後の彼の様子が胸の中にしこりのようになって残った。
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