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俺がお礼を言うと観音寺は無邪気な笑顔で口を開く。
「いえいえ、これくらいの相談なら恋愛マスターの私からしてみれば造作もない事ですよ。それに大神さんには私の人探しを手伝ってくれるんですから、少しでも協力できたなら幸いです」
恋愛マスターね。疑わしいところだが、ここまで的確に俺の気持ちを代弁してくれたんだ。冗談なんだろうが、俺からして見れば少しは恋愛マスターだと信じてあげてもいいんじゃないだろうか。そんな事を考えながら俺はふと腕時計に目を落とした。本当に結構話し込んでしまったな。そろそろカリストのところに戻ってやらないと毒舌のランクが1個上がってしまう。
俺はベンチから立ち上がった。
「あぁ人探しの方も協力するからホテルが決まったら連絡くれよ」
相談に乗ってもらったんだ、観音寺の人探しも少しは役に立ってやらないとな。俺は観音寺の次の行動に整理をつけた。
「大神さんの助言通りにホテルで聞き込みをしてみますね。お大神さんもデート楽しんで下さいね」
観音寺の言葉に俺はデートの相手を思い出す。観音寺に後押ししてもらったデートプランはあるものの、相手はなんて言ったてカリストだ。そうそうのことじゃ満足してくれなさそうだが・・
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