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カリストは髪を払いのける。
「いや、あれよ。長々と大神君をなじるのもいいのだけれど、それもここ最近で私の中でマンネリを迎えてきたと思うのよ。だから少ない単語で大神君をえぐっていくキャラに仕様変更しようと思うのよ。どうかしら?」
「どうも何も、言葉が直球すぎてえぐっていくどころか、ピンポイントで心臓えぐり取りにきてるじゃないか!」
「ツッコミ。長い」
「やかましいわ!!!」
カリストの仕様変更に俺は声を大にして、待ったをかける。こんな一言一言オーバーキルされてたら、いくら異能者化している俺でも心の傷は再生が追いつかない。
「とにかく、もっとしおらしくなる仕様変更ならまだしも、そんな凶悪さを強化されたようなキャラの仕様変更は俺は認めない」
俺がそうカリストの凶暴化されたキャラクター批判を行うと、カリストは不満とばかりの表情を浮かべる。
「何よ、元々の私の仕様がしおらしくないみたいな言い方じゃない。失礼よ、大神君」
カリストはそう言うと、俺にジロリと鋭くて冷たい眼差しを向ける。
「しおらしさなんて言葉は私の為にあると言っても過言ではないわ」
過言だろ。カリストは髪を払いながら続けた。
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