第三話 次のクエストへ

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第三話 次のクエストへ

 「はぁ~~」  三人の声が重なる。  三人で並んで湯につかる。  あーちゃんの頭の上にタオルがのっかっている。  「ごくらくごくらく~」  「おっさんかっての」  あーちゃんは少女に似つかわしくない声でつぶやいたものだから、私が制した。  くーちゃんは顔の半分も湯につかり、ぶくぶくと泡を吹いて遊んでいる。  「くーちゃん、遊ばないの」  「びーびゃんべぶび(いーじゃん別に)」  「もう」  でもまさか異世界転生して風呂につかれるとは。とてもうれしい。  ここの大浴場、ゲームでは暗転して効果音が鳴って終わりだから、少し味気ないのだが、そのゲームの世界が今の私たちの「リアル」になったことで、湯の加減もわかるし、気持ちよく感じられる。異世界転生なんて夢見なものだと思っていたけど案外いいものなのかもしれない。  「ねぇねぇしーちゃん。明日はどうするの?」  「え? んー、とりあえず次の村へ行くしかないでしょ」  「あ!じゃあじゃあ!」  くーちゃんがいきなり立ち上がり、二人の方に振り返った。  「道中にクリアできそうなクエスト探して、それもやりながら向かおうよ!そしたら一気に稼げるよ!」  「なるほどね、その手があったか」     
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