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「もう何度も言っているけどあたしは目覚めた魔王として好き勝手やっているだけよ、だから貴女は変に気を使ったりせず魔王のあたしをとことん利用し尽くしてやれば良いのよ」
「……だ、だが、私は今まで貴女の力を借り続け、貴女に甘え続けているだけだ、た、たとえ今までの貴女の行動が目覚めた魔王が好き勝手に行動した結果なのだとしても、私は貴女から貰い過ぎている、せ、せめて、貴女にも何かを返したい、今の私は国を喪った敗残兵に過ぎない、貴女に返せる物など何も無いかもしれない、それでも、私は、貴女に何かを返したいんだ」
アイリスの言葉を受けたミリアリアはそう言いながらアイリスを真っ直ぐに見詰め、アイリスはその勢いと視線に押された様に暫く沈黙した後に口を開いた。
「……だったら、幾つかお願いを聞いて貰おうかしら?」
「ああっ、私に出来る事であるなら喜んで」
アイリスの言葉を聞いたミリアリアは弾んだ声で応じ、それを聞いたアイリスは蠱惑の笑みを浮かべながらお願いを告げた。
「最初のお願いよ、これから入浴する時は何時もあたしと一緒に入浴して貰えるかしら?」
「……は?」
アイリスから告げられたお願いの内容を聞いたミリアリアは一瞬間の抜けた声をあげ、その後にお願いの内容を理解すると笹穂耳まで真っ赤になりながら上擦った声をあげた。
「……こ、これから、い、何時も、あ、貴女と、い、一緒に?」
「そうよ、簡単でしょ?」
ミリアリアがしどろもどろになりながらアイリスに問いかけるとアイリスは悪戯っぽく微笑みながら答え、それを受けたミリアリアは真っ赤な顔で俯きながらごにょごにょと口を動かした。
「……わ、分かった、た、確かに、そ、それくらいなら、何でも無いな、こ、これから入浴する時は、あ、貴女と一緒に入浴する事にしよう」
ミリアリアは真っ赤な顔で俯きながらアイリスのお願いを受諾し、アイリスは俯いたミリアリアを愛しげに見詰めながら更なるお願いを告げる。
「それともう一つお願いしたいのだけど、一緒に入浴した際には一週間に一度、貴女に身体を洗って貰いたいのだけど」
「……はっ!?わ、私が、あ、貴女の、かか、身体をっ!?」
アイリスから2つ目のお願いの内容を告げられたミリアリアは茹で蛸みたいに真っ赤な顔になりながら声をあげ、アイリスは上気したミリアリアの顔を見ながら言葉を続けた。
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