きらりと、ひかった。

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『……どうして?』  悔しいのに。どうせ私の気持ちなんて本当にわかってなどいないくせに、と叫ぶ私もいるのに。 『どうして、あたしのこと、気にかけて…くれるの?手を握って、くれるの?』  私はとてもとても弱くて――本当はとても、寂しくて、愛に飢えていて。  初めて心を傾けてくれた人を信じたいと、そう願ってしまったものだから。 『あたし、ブスでしょ。太ってるし、声もしゃがれてるし、顔にぶつぶつもいっぱいあるし…なのに、なんで、気持ち悪いって思わないの?眼を見て、お話ししてくれるの?』  泣きながら問いかけた言葉に、彼は困ったように口を開いた。 『…後悔したくなかったから。……僕は、苛められてる妹を、助けてあげることができなかったんだ』  待っててね、と彼は私から手を離して――そのへんに咲いていた黄色い花を摘むと、私の髪に乗せたのだった。冠にもならない、お粗末なほど小さな花飾り。それでも彼は、見てよ、と私を川の水面に誘うのである。 『うん、やっぱり!君は黄色が似合う。可愛いよ!』  生まれて初めて、私を可愛いと言ってくれたその人は――まるで向日葵が咲いたような顔で、微笑んだのだ。 『とても難しいことがたくさんあるかもしれないけど。人の不幸を願ってしまうこともきっとあるだろうけど。…でも、負けないで。そして忘れないでね。君は君が望めば、もっともっと可愛くなれるんだってこと。僕、応援してるからさ!!』
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