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「はい、二人とも。まずは舌冷やしてね」
「「さんきゅです、よっぴい先輩。」」
「……ハムハムトレーナーね。」
二人がコップの中に舌を突っ込んで冷やしてる間にハムハムは、彼らの為にアイスティーを作ることにしました。
「ちょっと待っててね、グラス取ってくるから。あ、僕のは飲んじゃダメだよ!って、あっ、電話だ。誰?…………二人とも。飲んでもいいよ。少し時間かかるから」
そう言い残して厩舎に戻って行きました。
「いってらっはあい」
舌が上手く回らない二人。
飲まねーよ。ハムハムのはブラックコーヒーだから。体調やっと戻ったんだからね、と心の中で二人してため息。
ハムハムの姿が見えなくなると、二人申し合わせたように
「「ハアアアアアアアアアーーーッ」」
あんたら酸欠になるよ。
「なあ、アッキー。どうする?」
「どうにもこうにも……やっぱりこれは騎手協会にフリー登録するしか」
「だああああっ!もうそれか?それしか方法はないのか?俺達に残された道は、FAしないのかあ!」
げたが天を仰いで絶叫。
余りの雄叫びに彼らの上空を伝書鳩していたももたろうのとこのドバト、あ、こいつトライアル雇用後、正式に採用されました。じゃなくて、ドバトが驚いてお手紙を落としてしまいました。
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